2021/11/15

2022/09/21

製造業のものづくり補助金について解説

この記事の監修

NS&パートナーズ会計事務所代表税理士 鈴木良洋税理士/宅地建物取引士/経営革新等支援機関(財務局・経済産業局認定)

東京都中央区八重洲にてNS&パートナーズ会計事務所を開業。
創業・独立の支援、税務・会計・決算に関する業務、税務申告書への書面添付、
自計化システム導入支援などに従事。

製造業でものづくり補助金を活用するには?

「ものづくり補助金」は中小企業者等が行う革新的なサービス開発、試作品開発、生産プロセスの改善に必要な設備投資等を支援することを目的としており、業種の制限がほぼなく、幅広い事業者が申請可能な補助金です。

そうは言うものの、製造業向けの補助金から拡大してきたということもあり、製造業からの申請が多いのも事実です。ものづくり補助金に申請されている事業者の半数以上が製造業であるとのデータもあります。

 

但し、製造業者の申請という理由で採択率が突出して高いわけでもありません。製造業でも他の申請者よりも優れた事業計画を作成する必要があります。

ここでは製造業の方がものづくり補助金を活用する方法についてみていきます。

 

ものづくり補助金の補助金額と対象者

一般型 グローバル展開型
補助額(上限) 1,000万円 3,000万円
補助率 2分の1

(小規模事業者は3分の2)

2分の1

(小規模事業者は3分の2)

ものづくり補助金は、一般型で上限1,000万円、補助率2分の1(必要経費総額の半分が補助対象)となりますが、小規模事業者であれば補助率は3分の2に拡大されます。製造業であれば一般型での申請をされる方が多数を占めるでしょう。

 

対象となる中小企業者(組合関連以外)

業種 資本金 従業員数(常勤)
製造業、建設業、運輸業等 3億円 300人

なお、組合関連に該当する中小企業者の場合、指定された組織形態に該当しない組合や財団法人(公益・一般)、社団法人(公益・一般)、医療法人、社会福祉法人及び人格のない任意団体はものづくり補助金の対象にならないので注意が必要です。

 

また、申請締切日前10ヶ月以内にものづくり補助金で交付決定を受けた事業者も対象になりません。つまり、ものづくり補助金は10ヶ月間で利用できるのは一度のみとなります。

 

ものづくり補助金において製造業は採択されやすいのか?

そもそもものづくり補助金全体における採択率はどの程度なのか?

ものづくり補助金全体の過去の採択率の平均を調べると、およそ4割程度となっています。

なお、2021年の6、7次申請における業種ごとの採択率も確認できます。

ものづくり補助金総合サイトには「補助金の申請者の業種」として、下記のように補助金の申請者の業種に関して、申請者や採択率の関係が表示されています。

このデータから、製造業の申請者数が圧倒的に多いのは一目瞭然です。

一方で採択率に注目してみると高い業種から順に「建設業」、「製造業」、「学術研究・専門技術」となっています。

ものづくり補助金全体の採択率と比較すると、製造業の採択率は高い水準にありますが、

製造業という理由で特別高くなるわけでもなさそうです。

 

製造業の採択率が高い理由

これには大きく2つの要因があると推測しています。

①賃上げ加点を狙いやすい業種である

賃上げ加点の内、事業場内最低賃金を地域別最低賃金と比較して60円以上の水準にするなどすれば賃上げ加点を狙えるのですが、多くの製造業でこの賃上げ加点を取得している事業者の方が数多くいます。

一方で飲食業や小売業の事業者の方はなかなかこのレベルに最低賃金を引き上げていくのは難がある、ということでこの加点を得られない方も多くいます。

この加点を狙っておかないと採択のハードルは上がってしまうと感じます。

②事業計画をイメージしやすい

ものづくり補助金の採択率を高めるためのカギは事業計画書の完成度にあります。

そもそも「ものづくり補助金」というだけあって、製造業の申請者を想定したような審査項目となっているので、製造業の方は事業計画書を書きやすいということもあると考えています。

また製造業における設備投資は比較的高額で、かつ機能や効果がパンフレットでまとめられている設備が多いので、審査する側も判断しやすい、という面もある気がします。

逆に言えば、システム構築など目に見えないものは計画書作成も困難なため、その機能や効果を審査員にわかりやすく説明することは、申請者の方にとっては頭を悩ませる種の一つかもしれません。

 

同時に活用したい税制優遇制度

これは製造業に限らず他の業種にも言えることですが、ものづくり補助金を活用して新たな生産設備を導入する場合、以下の制度を併用することで効果を高められる可能性があります。

中小企業施策 施策を活用する効果
経営力向上計画 1.法人税控除10%、または特別償却

2.その他、金融支援など

先端設備導入計画 1.固定資産税3年間全額控除

2.その他、金融支援など

*それぞれ設備納品前に施策の承認を得る必要があります。

 

経営力向上計画や先端設備導入計画は、ものづくり補助金などのように「補助金を得られる」制度ではありませんが、導入した設備や利益に対する課税を軽減する効果が期待できます。

ただし、生産・販売・役務提供といった収益獲得に直接関係する設備のみが対象です。事務用や管理用の設備は対象外となります。

 

まとめ

ものづくり補助金において製造業の採択率は高いですが、それは事業計画書が十分に完成されていることを前提としたものであるといえます。

ものづくり補助金は額も大きく便利な補助金である一方で、申請にあたって注意すべき点が多岐に渡ります。まずは他業種の申請者と同様に、加点項目の取得や書類作成上のミスを逓減することを念頭に申請に取り組みましょう。

 

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