2022/7/15

2022/07/22

医療業がものづくり補助金を活用するには?

この記事の監修

NS&パートナーズ会計事務所代表税理士 鈴木良洋税理士/宅地建物取引士/経営革新等支援機関(財務局・経済産業局認定)

東京都中央区八重洲にてNS&パートナーズ会計事務所を開業。
創業・独立の支援、税務・会計・決算に関する業務、税務申告書への書面添付、
自計化システム導入支援などに従事。

 

ものづくり補助金は、すべての業種を対象としているため、医療業(病院、一般診療所、歯科診療所、助産所、看護業、療術業、歯科技工所など)でも申請可能となっています。

 今回は、医療業がものづくり補助金を活用する場合の条件や申請方法などを解説していきます。

 

ものづくり補助金とは?

 

 ものづくり補助金とは、正式名称「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といいます。

 中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。

ものづくり補助金の種類は?

 

ものづくり補助金には、「一般型」「グローバル展開型」の2種類があり、さらに「一般型」では4つの枠に分けられます。

 

 【一般型】

<通常枠>

概要:革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援

補助上限:1250万円

補助率:補助対象経費の2分の1(小規模事業者は3分の2)

 

<回復型賃上げ・雇用拡大枠>

概要:業況が厳しいながら賃上げ・雇用拡大に取り組む事業者が行う、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援

補助上限:1250万円

補助率:補助対象経費の3分の2

 

<デジタル枠>

概要:DXに資する革新的な製品・サービス開発又はデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援

補助上限:1250万円

補助率:補助対象経費の3分の2

 

<グリーン枠>

概要:温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービス開発又は炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善に必要な設備・システム投資等を支援

補助上限:2000万円

補助率:補助対象経費の3分の2

 

 【グローバル展開型】

概要:海外事業の拡大・強化等を目的とした設備投資等を支援

補助上限:3000万円

補助率:補助対象経費の2分の1(小規模事業者は3分の2)

 

個人事業(開業医)はものづくり補助金の対象になる

 

個人で開業されている医療業(病院、一般診療所、歯科診療所、助産所、看護業、療術業、歯科技工所など)はものづくり補助金の対象となり、申請が可能です。

個人事業主としての経営形態であり、個人クリニックや歯科医院などがあります。

 

医療法人は補助対象者に含まれるか?

 

結論として、医療法人として経営している病院・歯科医院はものづくり補助金の対象にはなりません。ものづくり補助金は、「中小企業・小規模事業者」を支援するための補助金であり、医療法の規定に基づき設立した医療法人は、目的とは合わず、支援の枠組みが異なるためです。

 医療業で、ものづくり補助金の活用を検討している場合は、法人なのか、それとも個人事業であるのかが、重要なポイントになります。

 

医療業の課題

 医療業界の「2025年問題」

2025年の時点で、75歳以上の後期高齢者は2000万人以上になると予測されており、これは日本の人口の約18%に近い数となっています。それに伴い、医療や福祉、社会保障への社会的な負担が非常に大きくなることが確実視されています。人々に医療サービスを提供する基盤が維持できなくなるという危惧が、医療業界の2025年問題です。 

出典:全日本病院協会

 

医療従事者の人手不足

増え続ける患者に対して医療に従事できる医師や看護師の数が不足しており、需要と供給のバランスが取れていません。過重労働を強いられる医療従事者も多く、貴重な人材の休職や離職も大きな懸念となっています。

 

医療器具・機械は補助金の対象

 病院・診療所内に設置する医療機器や器具といった設備は補助金の対象になります。

また条件として、単価50万円(税抜き)以上の設備投資が必要です。 

<補助対象経費>

  • 機械装置・システム構築費・・・機械装置や専用ソフトウェアの構築や購入
  • 技術導入費・・・事業を遂行するために必要な知的財産権等の導入
  • 専門家経費・・・事業を遂行するために依頼する専門家に支払う報酬や諸経費
  • 運搬費・・・運搬料や郵送費用
  • クラウドサービス利用費・・・クラウドサービスの利用に関する経費
  • 原材料費・・・試作品の開発に必要な原材料や資材にかかる経費
  • 外注費・・・加工や設計、検査等を外注する場合の経費
  • 知的財産権等関連経費・・・特許権等の知的財産権等の取得に要する、弁理士の手続き代行費用など

 

<医療業の設備導入事例

医療業がものづくり補助金を活用するのに多いものは、医療機器などの設備投資が中心となっています。 

  • 口腔内スキャナ
  • インプラントシステム
  • 光学スキャナ
  • 3Dプリンター
  • 歯科用CT
  • マイクロスコープ
  • インプラントシステム
  • 3CAD/CAMシステム 等 

 

医療業の過去の採択事例

 

・新型高精度スキャンシステムの導入による小児から高齢者への即日治療の実現

・世界最先端の閉塞性睡眠時無呼吸症候群治療による社会課題解決

・スポーツ障害リスクのスクリーニング(選別)的診断技術確立事業・

・感染対策に配慮した革新的歯周病治療プログラムの構築

・高圧滅菌器や非接触化を実現する医療機器を導入し、安全・安心な矯正治療の提供

 出典:ものづくり補助金総合サイト

 

近年では、新型コロナウイルス感染症対策のための取り組みの採択数が増加傾向にあります。

 

ものづくり補助金のスケジュールは? 

11次締切分のスケジュールは以下の通りです。

 公募開始:令和4年5月12日(木) 17時~

申請受付:令和4年5月26日(木) 17時~

応募締切:令和4年8月18日(木) 17時

出典:ものづくり補助金総合サイト

 

ものづくり補助金の必要書類とは?

 

提出する書類には、必ず提出しなければならない「必須書類」と、提出すれば加点される「任意書類」の2種類があります。

 

【必須書類】

1)事業計画書

2)賃上げ引上げ契約書

3)決算書等

4)従業員数の確認資料

5)労働者名簿

 

【任意書類】

6)経営革新計画承認書等

7)開業届または履歴事項全部証明書

8)事業継続力強化計画認定書

9)特定適用事業所該当通知書

 

▼必要書類の詳しい関連記事はこちら

 

ものづくり補助金を申し込むにあたっての注意点

 

  • 購入済みの設備は適用できない

とくに気を付けなければいけないことは、交付決定を受けた日付から最大10カ月の間に支出された経費が対象です。補助事業期間の前後の支出については、補助金は下りないので注意しましょう。

  • 補助金は原則後払い

採択されればすぐに金銭的サポートが受けられるわけではありません。補助事業はまず、借入などを含む自己資金で実施する必要があります。最終的には支給されるお金ですが、補助事業の際は一時的に高額を負担することになります。

  •  補助金をもらうことが目的ではない

ものづくり補助金は、困っている企業を補助する制度ではありません。革新的サービス開発、試作品開発等、景気活性化に向けた取り組みをする企業を支援する補助金制度になります。 

 

まとめ

いかがでしたか。日々お忙しく働かれている医療業の方々にとっては、補助金に興味があっても中々申請ができないという課題があると思います。補助金額は大きいものの、申請にはかなりの時間と手間がかかるため、プロのサポートを受けながら申請するのも合理的な方法です。ぜひ、ものづくり補助金を活用して、新たな事業へ向けた一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

 

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