2022/7/1

2024/02/16

運送業も、ものづくり補助金を活用できる!採択されるためのポイントを解説!

この記事の監修

NS&パートナーズ会計事務所代表税理士 鈴木良洋税理士/宅地建物取引士/経営革新等支援機関(財務局・経済産業局認定)

東京都中央区八重洲にてNS&パートナーズ会計事務所を開業。
創業・独立の支援、税務・会計・決算に関する業務、税務申告書への書面添付、
自計化システム導入支援などに従事。

 

ものづくり補助金とは、正式名称「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といいます。 

中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援するものです。

ものづくりと聞いて、製造業のみの補助金?と思われがちですが、ものづくり補助金は製造業だけではなく、幅広い業種が対象となっており、運送業の方でも申請可能です。 

今回は、運送業でも活用できるものづくり補助金について解説していきます。

 

運送業でものづくり補助金は活用できる!

 

ものづくり補助金は、運送業も補助対象です。

具体的には、資本金と従業員数が定められており、いずれかが基準以下のすでに創業している中小企業・小規模事業者・個人事業主が対象です。

業種 資本金 従業員(常勤)
製造業、建設業、運輸業等 3億円 300人

 

ものづくり補助金についてより詳しく知りたい方はこちらの記事も併せてご覧ください。

▶ものづくり補助金とは?対象や申請方法をわかりやすく解説

 

運送業の過去の採択事例

 

具体的にどのような計画が採択されているのか、運送業の採択された計画をいくつかご紹介します。

  • ディーゼル車排出NO×分解触媒用尿素水の高品質化事業
  • 荷姿の判別機能を有するロボットの導入による荷役作業の軽減と生産性向上
  • ITを活用した24時間利用可能な内陸コンテナターミナル建設事業
  • 引っ越し作業用作業設備導入による作業の高効率化・収益性改善とサービス向上への取組み
  • 最新式ロボット導入による荷役業務の高度効率化と作業負荷軽減
  • タブレットを活用した革新的な運行管理による経営効率の向上
  • 新型尿素水製造装置導入によるトラック排気ガス洗浄装置の閉塞防止とコスト削減
  • 最短の採用マッチングを実現する採用支援管理システムの開発事業 

出典:ものづくり補助金総合サイト

 

 

運送業でのものづくり補助金を申請する際のポイント 

 

ものづくり補助金は、申請をすればすべての事業者が採択されるわけではありません。

ものづくり補助金の事務局により審査が行われ、補助金支給にふさわしいと判断された事業者のみが受け取ることができます。

採択されるためには、審査項目をしっかりと理解し、アピールする必要があります。

審査項目は大きく分けて、【基本の審査項目】+【加点項目】という2つの構成されています。

 

審査項目

最低限おさえておくべきポイントになります。

基本の審査項目を満たしていないと、そもそも審査に通りません。

 

補助対象事業としての適格性

 審査項目として記載されているものの、あくまでも申請可能な条件を満たしているかという項目です。

<以下の要件を全て満たす3~5年の事業計画を策定していること>

  • 給与支給総額を年率平均1.5%以上増加させる。
  • 事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にする。
  • 事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加させる。

 

技術面

  • 事業の革新性があるか
  • 課題とその解決方法・達成度の考え方が明確であるか
  • 優位性が見込まれるか
  • 補助事業実施のための技術的能力が備わっているか

 

事業化面

  • 社内体制・財務状況・スケジュール等、補助事業が適切に遂行される妥当性があるか
  • 市場規模・マーケットが明確であるか
  • 市場ニーズの有無を検証できているか
  • 補助事業として費用対効果が高いか

 

政策面 

  • 地域の経済成長を牽引する事業となることが期待されるか
  • グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有しているか
  • 複数の事業者が連携して取組むことにより、高い生産性向上が期待できるか
  • 経済的波及効果・経営資源の有効活用が期待できるか
  • 先端的なデジタル技術の活用・低炭素技術の活用等を通じて、日本のイノベーションを牽引できるか
  • ウィズコロナ・ポストコロナに向けた経済構造の転換、有効な投資内容となっているか

 

加点項目

審査項目とは別に、要件を満たすと加点を受けることができ、審査得点をあげることができます。

ものづくり補助金は1点、2点で合否が分かれる可能性もあるので、該当する加点項目があれば必ず適用しましょう。

成長性加点 

「有効な期間の経営革新計画の承認を取得した事業者」に対し、加点されます。

必要書類:経営革新計画承認書

政策加点

 「創業・第二創業後間もない事業者(5年以内)」であることを証明することで加点されます。

必要書類:履歴事項全部証明書(法人の場合)・開業届(個人の場合)

災害等加点 

「有効な期間の事業継続力強化計画の認定を取得した事業者」に加点されます。

必要種類:事業継続力強化計画認定書

賃上げ加点等 

事業計画期間における給与支給総額と事業場内最低賃金をそれぞれ以下の①もしくは②の通りとする計画を策定し、事務局に誓約書を提出している事業者

・給与支給総額を年平均成長率平均3%以上増加

・事業場内最低賃金を毎年3月、地域別最低賃金より+50円以上の水準を満たしたうえで、毎年+50円以上ずつ増加

または、

・給与支給総額を年平均成長率平均6%以上増加

・事業場内最低賃金を毎年3月、地域別最低賃金より+50円以上の水準を満たしたうえで、毎年+50円以上ずつ増加

 

ものづくり補助金の最新スケジュール

 

18次締切回のスケジュールは以下の通りです。

  • 応募締切:2024年3月27日(水) 17時まで
  • 採択発表:2024年6月下旬頃
  • 実施期間:2024年12月10日(火)まで

 

 

まとめ

 

ものづくり補助金は、運送業の方でも活用できます。

うまく活用できれば、革新的なサービスや競合他社との差別化を図ることができます。

補助金額が大きいものづくり補助金、ぜひ今後の事業拡大に活用してみてはいかがでしょうか。

ものづくり補助金についてのご質問・ご相談等がございましたらお気軽にお問合せください。

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